【私が影響を受けたおすすめ本⑧】60選 第2期ードラッカーなどのビジネス書 4冊紹介します!
おすすめビジネス書4冊をくわしくご紹介します!
第2期(24~29歳)にB社の社長に言われて読んだ本です。
私自身もすぐに理解できない難解な本でしたが、今日までのキャリアを支えてくれたと言っても過言ではないビジネス書です。
その中から「人事屋が書いた経理の本」「ランチェスターの法則」「創造する経営者」「経営者の条件」の4冊を詳しくご紹介します。
「人事屋が書いた経理の本」
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この本は、私が大学を卒業して社会人としてスタートしたB社の社長から教えてもらって読んだ本です。 当時のB社の社長からは多数の本を教えてもらい、次々読んで行き勉強しました。 その中でも強く印象に残っている本の中のひとつです。
大学が農学部だった私は、経営の事は何の知識も持っていませんでした。 当然会社の数字の読み方など、全くわかりません。そういう状況で読んだ本です。
タイトルにあるように、会社の数字には素人である人事関係の方が会社の数字について解説した本ですが、これが非常にわかりやすく、流れるように知識が入って来ます。
誰しも管理職になれば損益計算書や貸借対照表を読み、どこに問題点があるかくらいはつかめないといけなくなります。 そういう方に自信を持ってお勧めできる解説書です。どこにどういう意味が隠れているか、どこを見れば何がわかるか、かゆいところに手が届くように親切に書いてくれています。
私は、この本を25歳の頃に読みました。読んだ後も疑問点が出たら必要箇所を何度も見返しました。 その後何十冊も同じような本に目を通しましたが、この本がダントツの優れものだと自信を持って言えます。 ただし簿記や仕訳といった経理の専門領域は触れられていませんので、ご注意ください。
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「ランチェスター販売戦略」・・・田岡信夫
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この本もB社の社長から読めと言われたものです。 当時何度も読み返しましたが、B社在籍中はこの本の内容を実践するチャンスは訪れませんでした。 27歳で転職したN社・39歳で転職したW社・52歳で起業したエウレカと、計4回新規事業にチャレンジしたのですが、その度にこの「ランチェスターの法則」が非常に参考になりました。
特に1巻の<戦略入門>・2巻の<市場参入戦略>は、辞書を引くような感覚で必要箇所を確認し、「今の考え方や準備でいいんだろうか?」を何度も反芻しました。 この本は計5巻のシリーズなので内容は多岐に渡るのですが、ポイントは今開発を進めている商品やサービスが「既にあるものを真似せず、独自のオリジナリティを持っているかどうか」「差別化ポイントが、誰にでもすぐ理解できるような、わかりやすいものかどうか」が成功の必須条件だと理解しています。
このポイントに対して妥協する事なく、胸を張って合格だと思えない限り実行に移してはいけないんだと言い聞かせています。 この点が中途半端な場合は失敗するし、ある程度評価されるまで差別化できたものは成功する、単純すぎるまとめかもしれませんが、要は妥協せず、考え抜かない限り成功しないよ、だから甘い考えは忘れなさい、と諭されているような不思議な感覚になります。
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「創造する経営者」・・・ドラッカー
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ドラッカーの本は全部買って、1冊につき100回読めば少しはわかるようになると言われ、かなりの回数読んだんですが、正直大半の著作は、今だによくわかっていません。
しかしこの「創造する経営者」と「経営者の条件」の2冊は、60歳を過ぎた今も私のバイブルとなっていて、読んだ累計の回数は軽く100回を超えていると思います(部分読み含む)。 この2冊は経営者が、自らをどうマネジメントするか?を主題にした著作です。つまり経営者はどうあらねばならないか?が書かれているという事です。 「創造する経営者」では、自社の製品やサービスを11に分類して事業を分析する必要があり、この構造を変える事こそが経営者の仕事で、〈明日の主力商品〉をどう作るか?が経営者のメイン課題だと断定しています。
文字数の関係で、これ以上詳しい解説は難しいのですが、間違いなく経営者・事業責任者を目指す人の必読本と言えます。 1行1行が金言と言える名著で、一言一言が自分の体に染みわたるような感覚を覚えるまで読み続けるべきです。 仕事を一生懸命やっていれば、必ず少しずつ理解度が上がるはずです。 私はもしこの本に出合っていなければ、どんなビジネス人生を送っていたんだろう、と考える事があります。それくらい大事な事が書かれています。
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「経営者の条件」・・・ドラッカー
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この本も通算100回以上読んでいます。 最初の20~30回は何を言いたいのか全く理解できませんでした。 少しわかって来たと思えたのは、出会ってから10年以上経ってからです。 自分なりの解釈が入っていますが、誤解を恐れずにポイントをまとめます。
会社の仕事を分類すると、①開発作業②執行作業③定型作業に分ける事ができます。 開発作業は明日を創造するための知識作業、執行・定型作業は、今日を運営するための作業です。 執行・定型作業だけになってしまった会社は発展せず、高いレベルで開発作業ができている会社が発展する。
経営者としては、どうやって会社全体の開発作業の時間を作り出し、そのレベルを上げて行くかを考えなければならない。 だから経営者は、まず範となるような行動を取る必要がある、というのが本著のメインテーマです。
例えば<人間関係のあるべき姿>には、<貢献に焦点を合わせる事によって、よい人間関係が持て、そうして人間関係が生産的になる。生産的である事が、よい人間関係の唯一の定義である。>と書かれています。
私は長い間、何の事かさっぱりわかりませんでした。 ですが今はお互いが開発作業をするために配慮し合い、知識レベルを高め合える関係になるべきで、そういう関係のみが良い人間関係なんだと理解しています。
このようにドラッカーの言葉を正しく理解するのは非常に困難です。字面だけ追っていては一生理解できません。 しかし、わかり出すとこんなに役に立つ金言集は他にありません。ドラッカーの著書は、自分の成長度合いを測る事ができる道具です。 読んだ内容を記憶にとどめておいて日々の仕事を遂行し、ある日突然書かれていた事の意味が少しずつわかる時が来ます。 <ひょっとすると、あれはこういう事だったんじゃないか>と納得できる時が訪れます。そうすると、芋づる式に他の内容も理解できるようになって行きます。
そういう貴重な経験をさせてくれる偉大な本だと思います。
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【私が影響を受けたおすすめ本】60選 過去の記事はこちら!
▼今回ご紹介したドラッカーなどのビジネス書を読んでいたのはこの時期です!
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